
ロシアのプーチン大統領は9日の記者会見で、ウクライナ侵略を巡ってロシアと敵対してきた欧州が今になって対露関係の改善を模索し始めたとの見方を示した。その理由として、欧州は経済制裁でロシアが短期間で崩壊するとの予測が外れ、ロシアとの関係断絶を後悔していることがあると主張した。
プーチン氏は、ウクライナ侵略直後に行われた和平交渉の際、ウクライナが和平合意に署名していたにもかかわらず、欧州は軍事支援を約束してウクライナに署名を撤回させたと主張。欧州がそうした行動をとった理由は、経済制裁で数カ月以内にロシアが「壊滅的打撃」を受けると予想していたためだとした。プーチン氏はその上で「そうはならなかった」と指摘した。
プーチン氏はまた、ウクライナ侵略を受けて長年の中立政策を放棄し、北大西洋条約機構(NATO)加盟を決めた隣国フィンランドにも言及。ロシアと問題を抱えていなかったフィンランドがNATOに加盟したのは、ロシアの崩壊を期待し、崩壊後のロシアを手中に収めるためだったと主張した。
プーチン氏は「しかし現在、彼ら(欧州側)が理解したのは、事態はそう単純ではなく、(ロシアとの敵対には)問題があり、正常な関係を回復する方法を模索した方がよいということだ」と主張した。
さらに、「ロシアと敵対することは誤りだったという、既に顕著になった認識が今後も広がることを願う」と述べた。(小野田雄一)